身体を巡る旅。

今回の旅は、今振り返ると「身体を巡る旅」でもあったかもしれません。

週末はここ最近上陸できるようになったとある島での撮影のための打ち合わせ仕事とテクノ御三家のひとつ、P-Modelの元メンバーさんのライブに参戦してきました。
高速道路一律1000円セールを利用する一人旅。趣味のひとつがドライブなので、片道5時間はそんなに大したことじゃないことが救い。
初日は何時に終わるのか見当がつかなかったので、東京でのプレゼン前によく利用してた某観光ホテルにチェックイン。

よほど愛するものでない限り、ほとんどモノや人に執着しない私が唯一、8年もの間好きで居続けているP-Model。
個人的には、独特の変拍子やメディア批判を匂わせるような歌詞(ラブソングがあったかと思えば「あんたといいことしたいから美術館に火をつけるよ」とかまあとにかく歪んでること歪んでること)、ボーカルの平沢進さんが持つ凄まじい音域(声の広さ)に魅力を感じます。

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オジサマ趣味?
・・・まさにその通りです^q^

そのライブはもう何というか独特の世界観を構築していて、テスラコイルがギュンギュン言ってるわエントロピーと叫ぶわ、テスラコイルを使用した際にシールドから漏れた電磁波が機材に影響を与えて一瞬演奏がストップしたかと思えば「これがテクノだ」。
極めつけはゲストでタイのニューハーフさんたちがご登場。

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しかもタイの大御所、サイモン・キャバレーのお姉さん方。
最近タイでは彼女たちのことをSP-2、サーオプラペーッソーンと呼んでいるらしい。
第2の女性。

以前DVDやフォトエッセイ的なもので拝見したことはあったものの、生は初めてでとても楽しみにしていました。

・・・美しい。

ボキャ貧と言われそうですが、それ以外の言葉が出てきません。
定義された女性「らしさ」をほぼ完璧に体現してる生きた彫刻のような美しさ。かといって人間味を感じないかといえば全くそんなことはない。
とにかくひとつひとつの所作が美しい。
女性の私でもみとれてしまう。
無論、その裏には自らのジェンダーを獲得して維持するためにものすごい努力や葛藤があったことでしょう・・・
自らのジェンダーを維持し、マイノリティーとして排除されたり差別されないための処世術としての献身的な姿はあるにしろ、それを完全にものにしている。いつの間にかホンモノの心からの献身的な姿になっている。
献身的に尽くすことでも自らのジェンダーを獲得しようとしているのかもしれません。
「大人の女性」としてのロールモデルにしたいくらい、その姿はとても素敵でした。

3曲歌を歌ってくれたけど、無論リップシンク。
ひとつはこの曲のアレンジ。平沢さんとSP-2の2人のトリオボーカルで、ものすごくきれいな和音!思わず泣きそうに。

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その歌は合成音声(初音ミクの姉妹エンジン)で作られているんですが、機械音なのでどうしてもつたない日本語になってしまいます。
が、それが逆に彼女たちがあたかも歌っているかのように錯覚するようなある意味演出みたいになっていて、合成音声に身体性を感じてしまいました。

合成音声だけでもエロティシズムを感じないことはないのですが、それはあくまで機械から感じる倒錯したエロティシズムであって、肉体をそこには感じることは難しいかもしれない。
たとえ初音ミクのようにキャラクター性を身にまとって身体情報が付加されたとしても・・・

2日目は少しのんびりして森美へ。
万華鏡の世界と題して、オプアートっぽい展示を展開していました。

その中で毒性が抜けるまで薄めたLSD(幻覚剤)を噴水にして打ち上げるという恐ろしい展示が・・・

「万華鏡の世界」展で出展されている他の作品は、作品を理解するにあたり観客の妄想や創造力が必要とされますが、この作品だけはダイレクトに身体にキます。
思い込みなのかもしれません。でも、幻覚作用っぽい感覚はなんとなく感じました。
あれだ、産婦人科で不定期に月イチ来客があったときに検査で投与する女性ホルモンが起こすあのクラっとしたようなふわっとしたような感覚にものすごく近い。
実際に海外都市で一定期間パブリックアートとして設置された経歴もあるようで、そのときの効用が気になりますね。

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